呉服に欠かせない小物類(2)
呉服に欠かせない小物類としては、履物も重要なポイントになりますね。
呉服を身に着けた際の履物としては「下駄」「草履」「雪駄」があります。
まず「下駄」とは、木製の土台に鼻緒を通した履物のことです。
大部分の下駄には「歯」と呼ばれる突起物が2つ裏側に付けられており、歩くとカランコロンと何度も軽快な良い音が鳴り響きます。
ただし、例外的なのが、歯がない「ぽっくり下駄(こっぽり・おこぼ)」や「八ツ割」、歯はあっても1本しかない「一本下駄」です。
ぽっくり下駄は、舞妓さんが履いている下駄としてお馴染みで、鈴が付いていたり中に入っていたりして歩くと可愛らしい音がします。
「八つ割」は、土台の表面に畳表や竹を編んだ物が貼ってあり、裏側に7つの切れ目が入っている下駄のことです。
ただし、最近では裏側がゴムになっていることが多く、本来の形が失われつつあります。
「一本下駄」は、主に山の中を歩くために作られた下駄で、僧侶や修験者達に愛用されていました。
天狗が履いていたという言い伝えもあり「天狗下駄」との異名もあります。
現代では、整体やリハビリ用として用いられることが多いようです。
2つ目の「草履」は、平たく柔らかい土台に鼻緒を通した履物のことで、種類としては「革草履」「畳表草履」「草鞋」「布草履」などがあります。
「革草履」の靴底には、元々コルクが用いられていましたが、現代ではウレタンが主流です。
「畳表草履」は、歌舞伎などで使われる草履ですが、最近では男性用のおしゃれ草履としてお店で見かけるようになりました。
「草鞋」は、藁を編み込んで作られた草履で、昔はどこの家庭でも手作りしていました。
今ではほとんど見かけなくなり、昔の人の生活を学ぶ教育の一環として子ども達が作り方を学んで遠足などで履く光景をたまに見かける程度です。
「布草履」は、草鞋をヒントに生まれた草履で、紐状にした布を編み込んで作ります。
作り方さえ覚えれば誰でも気軽に手作りすることが可能で、旅館では部屋履きとして用いている他、民芸品のお土産としても人気があります。
最後の「雪駄」は、男性が履く草履のことです。
女性が履く草履の土台が楕円形なのに対し、男性が履く雪駄は長方形で、裏側に皮を貼って防水加工が施されている点に大きな特徴があります。
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